年の初めの一月一日は一部の人を除いては仕事を休み、家族で新年を祝うのだろう。
家も……というか芙蓉家でも普段は居ないおじさんも帰ってきてプリムラも入れての
家族四人。随分とのんびりとした正月となった。
実は俺が予想していた限りではうちの両隣の騒がしい方々がうちに乱入してきて一騒動と
なるだろうと思っていた。どうやら楓も同じ考えだったらしく、宴会のツマミにでもと
作られたおせちは例年の倍近くの大きさになっていた。
俺と楓のおじさんの二人で頑張っても消費出来ないだろうと困ったものの、最終的に
そのおせちの大半をプリムラが黙々と食べたのには少々驚かされた。プリムラ曰く、楓の
料理だからと言っていたがあの小さい体にどうやって入ったんだ……。
結局三が日の間、魔王・神王のご一行はやってこなかった。それどころか初詣にと
出かけ、家の前を通った時の両家のあまりの静かさに驚いたくらいだ。
「やっぱりお二人とも曲がりなりにも王様ですし、こういった時は行事で忙しいん
じゃないんですかね」
俺の隣を歩いていた楓のその一言に俺はようやくあの騒動の元凶である二人が王様である
事を思い出したのだった。
「そういえばそうだったな。それにしても楓、俺が言えた義理じゃないが「曲がりなりにも」
ってお前もそう言う目であの二人を見ていたとは少々驚いたよ」
「え? ……ち! 違います!! あ、ああああああれは言葉のあやみたいなもので、
決して魔王様と神王様を馬鹿にしたわけじゃなくって」
「楓、墓穴」
「だな」
で、今日は四日。
普通の会社は仕事始めらしく、楓のおじさんも寂しそうに仕事へと出かけていった。
楓とプリムラはやっとご飯がマトモに作れると嬉しそうに買い物へと出かけていった。
つまり俺は久しぶりに一人きりで暇な時間を満喫することが出来る事となった。
「とは言ってもやる事が無いわけだ」
テレビは正月特番こそ終わったが何か面白いものをやってるわけでもなく、俺以外誰も
居なくなったこの広い空間の中、手持ち無沙汰な感じが俺を支配しはじめていた。
とりあえずソファーに寝転ぶ。うん、陽が当たって気持ちが良い。ゆっくり寝るのも
良いかもしれない。みんなで居た分昼寝なんて全然してなかったな。正月、酔っ払った
おじさんが気分よさそうにここで寝てたのを思い出した。
静かなリビングでウトウトとし始めた頃、この一番気持ち良い気持ちを何処かへと放り
投げてしまってくれるようなチャイムが鼓膜を揺らしてきた。
こんな事なら耳栓でもしてくるべきだったかな……。少し後悔しつつも重い体をゆっくりと
起こし、重い足取りで玄関へと向かう。これで勧誘か何かだったらどんな対応をしてくれ
ようか。少々逆恨みに近いかもしれないがあの至高の時間を邪魔されたんだ。怒りもするさ。
「はーい」
引き戸を開けてみると、そこには嫌味を言いたくなるような勧誘員も、配達員もおらず、
久しぶりに見る真冬に似つかわしくないくらいの笑顔の彼女が居た。
「稟くん、あけましておめでとうございます!」
「あぁ。シア、あけましておめでとう。今年もよろしくな。そういえばあっちでの行事は
終わったのか?」
「えーっと……そうだ! カエちゃんとリムちゃんは?」
「二人なら買い物。冷蔵庫が寂しいから色々買い込むとか言ってたから大分時間かかる
かもな。本当は荷物もちでもやろうとしたら案の定……な」
「今年もカエちゃんは相変わらずってわけっすね。じゃあ稟くん一人なんだぁ……?」
シアの言葉からそこはかとなく期待感が感じられる。二人っきりになるなんてここ最近
なかったもんな。
「そういう事。暇でどうしようかと考えあぐねてた所だからシアが来てくれて正直助かった
というか……嬉しかったよ」
「え、えへへ……」
頬を赤らめてはにかむシア。彼女達、俺の近くに居てくれている女性の笑顔は俺を嬉しく
させてくれる。しかし彼女の笑顔はそれ以上に俺の心を暖めてくれるような、ついつい俺の
顔も綻んでしまう。
「とりあえず入れよ。外寒いだろ?」
「ありがと。……ねぇ、稟くんの部屋行っても良い?」
「あ、あぁ。構わないけど」
「わ〜い! 稟くんの部屋久しぶりっす〜♪」
シアは嬉しそうに短いスカートをひらめかせながら俺の部屋へと向かって行った。
多分あの短さなら階段の下からならきっとその中が……。
「稟くん!」
「な、なんだ!?」
「早くきてね☆」
「わ、分かった」
俺が邪な事を考えてたのが見透かされたかのようなタイミングでシアが振り向いてきた
事に心臓をバクバクさせながらなるべく平静を装って頷く。
魔法とかで心理状態分かってたり……しないよなぁ。
ジュースと適当なお菓子を手に部屋に入ると、シアは俺のベッドでうつ伏せになって
寝転がっていた。
ノックはしたのだが全く反応が無かったのと、俺が部屋に入っても微動だにしない。
まさか寝てしまったのだろうか? 持ってきた物を机においてからベッドの端へと
腰を下ろす。
「シアー、寝たのかー?」
寝てる人に対しても無意味な質問をしてみる。
「稟くんゲットっす〜!!」
「うぉ!?」
シアは急に起きてきたと思ったら俺の腰に抱きついてきた。布団の中に入っていた
からだろうか、何ともいえない温かさが心地良い。猫が擦り寄ってくるようにシアは
頬を俺の体に摺り寄せてくる。
な、なんか凄く恥ずかしい。
「そういえばおじさん達は? あの人たちの事だから帰ってきた早々うちに来るもんだと
思ってたけど」
「あー……えっとねぇ」
シアらしからぬ答え方。歯切れが悪すぎる。さっきもそうだったけど何か聞かれたくない
事でもあるのだろうか……。表情が沈んでない所を考慮すると……
「シア。お前何か隠してないか?」
「別に何も隠してないよ?」
明らかにピクリと反応を示した。何かある。
「別に怒らないから言いなさい。おじさんは?」
「ま、まだ神界に居る……かなぁ?」
彼女は俺にくっついたままではあるが、視線は明らかに外して俺の質問に答えてくる。
「シアは用事終わったのか?」
「べ、別に私が居なくても平気な行事ばっかりだし」
「つまりは抜け出してきた、と」
「だ、だって〜〜〜!!」
俺の尋問に限界を感じたのか、シアが俺にさっき以上の力でくっついてきた。柔らかい
感触が腰の辺りに感じられるのは嬉しいんだが少し苦しいんですけど……。
「誰も私と遊んでくれないし、周りのみんなはペコペコお辞儀するか一歩下がった反応しか
してくれないし、行事は座ったまんまでつまんないし、お城から外には出られないし……」
王族なんて自由があるのが珍しいくらいだもんな。周りに従者が居たとしても身分の
差から近しい態度なんて取れるわけが無い。人間界での普通の生活を送ってきたシアに
とっては向こうの生活は窮屈で、退屈で、楽しいわけないんだろうな。
「それに……稟くんに会いたくて仕方なかったんだもん」
顔を俺に埋めたままボソッと言ってくるその一言。その一言が男をどう豹変させるのか
彼女は分かってやってるんだろうか?
目を伏せたままのシアの俺の腰に絡み付いてきている腕を解いてやるとベッドへと
押し付けると、シアは目を丸くさせてこっちを見てきた。
「り、稟く……」
彼女の言葉を聞き終わる前にその唇をおもむろに奪うと、少しの間固まっていた彼女も
俺の指に自分の指を絡ませ、俺の唇を少しでも味わおうと首を動かしてきた。熱く求めて
くる彼女の唇は段段と開かれ、次の愛の証を求めてくる。
部屋の中には重ねられた唇の間から漏れる吐息の音と舌が絡み合う粘質音が静かに
奏でられ続けた。
「ふぅ……」
暫くシアの唇の感触を満喫した後、ふやけたような間隔さえ感じられる唇を離すと
シアの表情は既に一回し終えたような、放心状態に近くなってしまっていた。
「シア……?」
「もう……だめだよぉ……はぁ……はぁ……我慢できない……」
俺の服の裾を掴んでくるシアの表情は完全に発情状態を示しており、足をもじもじと
させ始めていた。気分的にはもう少し胸とかで遊びたかったけど仕方が無い。幾らシアが
求めてきたとしてもすぐにというのは彼女の体的にも良くない。指でほぐしてあげようと
彼女の股間へと手を伸ばす。
「ふぁ……」
「……?」
ショーツへと指を這わせた瞬間、湿り気を越えて愛液が既に溢れているのか完全に
粘質性のものを感じることが出来た。クチュ、と言った音さえ聞こえてきそうな。
完全に泉の状態と化している彼女の秘部の中へと指を向かわせる。既に下着としての
機能を果たしていないショーツを脱がせて表れてきた綺麗な割れ目へと指をすべり込ませる。
「ふあぁ!!!!??」
中指一本を入れただけなのにシアは激しく反応し、入れられた指を柔らかい秘肉で
しっかりと締め付けてくる。指で感じる感触だけでも気持ちよくなってきそうな感じすら
させてくる。
入れているだけでも俺は気持ち良いのだがシアはわずかな快感に我慢が出来ず、そこから
先を求めるように俺の手に腰を擦り付けてきた。
それに答えるべく、俺は膣内で指を曲げ、天井を掻くように動かしてやると
「ひゃぁぁぁぁん!!! んっっ!! んぁあぁっっっっ!!」
体を大きく跳ねさせ、快感から逃れるかのように彼女は体を捩じらせる。しかし幾ら
逃げようとしても膣に入ってしまってる指は離れることも無く、それどころか自分で膣壁に
こすりつける格好になってしまい、より快感を増大させる。
シアの弱点であるGスポットの辺りに指が触れるたびに彼女の反応は激しくなるが、俺は
あえてそこを重点的には攻めず、彼女の動きにただただ合わせるように動かした。
気持ち良い所を自然と刺激するとはいえ、絶頂に達するにはスイッチとしてそれ相応の
強い快感は必要だ。それを求めるようにシアの腰はひたすらに俺の手に擦り寄ってくる。
しかし俺が全く反応を示さない為にじらしに近い状態となっている。
暫く必死になって求めてきていたシアも我慢の限界か、直接口でお願いをしてきた。
「稟くん……お願い……イかせてぇ……」
半泣きのような状態で顔を上気させてのお願い。
それに俺はゾクゾクと言う感覚を背筋に感じた。
これってSの快感って奴なんだろうか。
そんな事はどうでも良い。今は彼女の中に溜まりに溜まりまくった快楽を一気に放出
させてやろう。スイッチを点けるのは簡単だ。
手のひらをクリトリスに押し付け、膣内をいじる反動で刺激を与える。膣内で既に
ふやけてしまうような感じで締め付けを食らっている中指を快楽の中枢へピンポイントで
宛がうと、俺は渾身の勢いで手を動かした。
「ひっ!!! うぁっっ!!! あんっっっっ!!! あっ、あっ、あっ、あぁぁぁぁ
ぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!」
既に限界の域にきていたシアは俺の攻撃にあっさりと陥落し、俺の指を激しく咥えて
きながら体を強張らせてイってしまった。
硬直の後に来る弛緩。彼女の秘部はトロトロと大量の愛液と少量の潮を出しながらも
パクパクとまだ何かを求めるように蠢いている。彼女の表情もトロんとしながらもまだ
満足とはいっていない様子だ。
「稟くん……稟くん……」
何が欲しいとは言わない。
ただただ俺の名前を呼んで求めてくる。
その期待に満ち溢れている茶色の眼を見て愛しさが募る反面、辱めたい衝動に駆られて
しまう。
言葉にしないまでもシアの願いは行動となってすでに現れていた。
トランクスの上から俺のモノを擦って準備万端の状態へとしてくれている。その何とも
言えないソフトタッチな感触が堪らなく気持ちいい。
そんな彼女の精一杯のお願いに答えるべく、俺は十分すぎるほどに潤っている蕾の
入り口へと亀頭をあてがう。
触れた感触に小さく声を上げるシア。きっと挿入される瞬間のあの感じを思い出して
期待を膨らませているのだろうか。
その彼女の期待を膨らませるだけ膨らませたまま、俺は腰を押し込む事はしなかった。
少しした後、シアの表情には不安が広がり始めていた。
「稟……くん? どうしたの?」
「シア、これが欲しいのか?」
「う……うん。稟くんの入れて欲しい……」
意識してか、それとも無意識的になのか。
彼女の腰が自然と俺のペニスを早く入れて欲しいと腰をくねらせ、寄ってくるのが
分かった。その艶やかな視線も俺の欲情を掻き立てる。
今すぐにでもいきり立った物をシアにぶち込みたい。
何にも隠されていない本当のシアの乱れた姿を思う存分見たい。
そんな想いを必死に我慢しながら俺は彼女の入り口をただただ亀頭を擦り付けるだけで
刺激し続ける。
シアも気持ちよさそうな顔はしているものの、我慢しきれない様子で瞳に涙を潤ませ、
声にならない呻き声を出しながら俺を求めてくる。
そんな彼女の普段からは決して想像する事もできない姿を見れる事に俺は何とも言い難い、
強いて言うなら優越感、征服感に似た感情を体の中に充満させていた。
「稟くん……もう駄目ぇ……」
待て、を命令されたものの、もう限界だと言いたげな忠犬。そんな瞳を思い浮かばせる
彼女の瞳を見た瞬間。俺自身の理性は自分で止められない域までに達してしまった。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっっっっっ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」
待ち焦がれていた愛しい感触。
それを楽しむようにシアの膣内は嬉しそうに俺のペニスをやわらかく、そしてキツく
締め付けてきた。入り口は殊更にきつく締め付け、膣奥深くまで射し込むと彼女の子宮口は
先端に食いついてくるように蠢いてきている感触が襲ってきた。
一度根元まですべてを挿入してからしばらくの間俺達は抱き合ったままただそのじわり
じわりと襲ってくる快楽に浸っていた。
シアはつながっている間もクイクイと腰をいやらしく、艶かしくくねらせてペニスを
しっかりと味わっているようで、今までお預けを食らったせいか離さまいと俺の腰に足を
回してきている。
そんな間、彼女は嬉しそうな声を上げながら俺の首筋に甘噛みしてきた。
「ッッッシア……くすぐったいって」
「だって稟くんがいじわるするんだもん。お仕置きっす! あむあむ……」
「こっ! こらっっっ!!! 本当に噛むなって!!!」
「ふるはーひ!!」
「そうやってくるならこっちも攻撃するからな」
「ふぇ!? ……ひゃん!!!」
シアの攻撃に負けまいと、俺は止めていた腰の動きを再開させた。カリの部分が膣壁を
しっかり擦れる様に抜くときはゆっくりと。射し込む時は奥まで一突きに。
時々タイミングをずらし、時には腰の角度を変えてGスポットを擦り落とすように、
左右の壁にもしっかりと刺激を与えて。
「ひぁっっっっっ!!! んぁっ!!! ひんっっっ!!!!!!!!!」
単調でないピストンは彼女の脳を溶かすように快楽を与え続ける。
それを証明するように彼女の膣内から溢れ出続ける愛液はお尻を伝ってシーツをどんどん
汚していっていた。
次第に彼女の喘ぎ声は甲高いものから、俺が突き上げる毎に空気をただ漏らしているような
力の無いものへと代わっていった。おそらく意識も朦朧としているのだろう。
「シア、もうそろそろ出してやるからな」
「ちょうだい……中に稟くんのいっぱい……いっぱい」
俺がしっかりと出せるようになのか、彼女の膣内の動きが変わる。ただただ締め付けて
いたものが変わった蠕動運動へとなり、中へ、中へとねだるように蠢いてくる。
完全に別の生き物のような動きを見せるシアの膣に、俺の快楽は一気に限界へと達して
しまった。
「シアっ! シアっ! シアっ〜〜〜〜〜!!!」
「あっ!! あっっ!! 稟くんのいっぱい……いっぱい出てるよ……」
膣内で大きく跳ねる俺のモノを彼女の膣はしっかりと咥えたまま精液を飲み込んでいく。
シアはやっと満足そうな顔で俺の頬へ何度もキスをしてきた。俺はそれに答えるように
彼女の髪を何度も梳いてやった。
この事後の何とも言えないけだるさがまた心地よかった。
事が終えた後も俺達は裸のまま布団中で抱き合い、イチャイチャとし続けていた。
騒がしかった日々が戻ってくるのだろうという一抹の不安の中、久方ぶりに満足した
時間をすごしている気がする。
「しかしなぁ、もしお前が抜け出してきたなんて神王のおじさんが知ったら絶対公務を
無視してこっちに戻ってくるんじゃないか?」
「大丈夫っす! そんな時の為におかあさん達にはちゃんと話してきたんだから」
何とも心強い保険をかけてきたもんだ。
それは何よりも安心かもしれない。
「だから今日はずーっとこうしてたいかなぁ〜……」
期待を浮かばせたその視線に答えてやりたいところ……ではあるんだけど。
「そろそろ楓達が戻ってくるからなぁ。それはまた今度かな」
「それならカエちゃん達も一緒に……」
「それは勘弁してくれ」
思わず即答してしまった。新年早々そんな事をしてたら腰が絶対に持たない。
シアも俺の返答は予想内だったのか、特に驚くことも無かった。
「じゃあ後少しだけ……稟くんを独り占めさせてね」
「それならお安い御用だ」
俺の言葉を聞いたシアは嬉しそうに俺に擦り寄ってくる。
そんな彼女はそっと抱きしめてやった。
そろそろ忙しい日々がまた戻ってくるんだろうけどそれまでの一時。最後の余暇を
楽しむように俺は彼女の温かみを楽しむのも悪くは無いだろ。